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『テッテイ解明!子ども・子育て支援の新制度』をよむ [政策]

『テッテイ解明!子ども・子育て支援の新制度』(2012年12月)
中山徹奈良女子大教授、保育行財政研究会編著、㈱自治体研究社発行

本書は、
昨年8月に可決された
「子ども・子育て支援関連3法」の特徴を
徹底解明するとともに、
市町村の姿勢で
支援法の弊害をある程度防ぐことができる
と問題提起しています。
内容を
簡単に紹介します。

・子育て支援法のねらい
子育て支援法は、
子ども・子育て新制度という名の下で検討されました。
名前だけ聞くと非常に良さそうな制度・法律ですが、
実際は公的保育制度を大きく後退させ、
保育のサービス業化を進めるものです。

・市町村の姿勢が重要
政府は
2015年4月から
子育て支援法を本格的に実施する考え。
法律が可決されたため
大枠は決まっていますが、
今回の法律では
市町村の役割が大きくなっています。
そのため、
市町村の考え方次第で、
弊害をある程度、防ぐことができ、
新たな展望を築くことができます。

・国の行政改革の押し付け等で公立保育園の廃止・民営化がすすめられた
国が、
福祉を人権保障から
自己責任による市場原理に置き換える「構造改革」をすすめ、
地方自治体に
「小さい政府」を迫る
行政改革を押し付けています。
また
「公共施設、公務員の仕事は非効率であり、硬直的である」
という評価があり、
公立保育園の廃止・民営化が
住民に受け入れられる背景になっているが、
むしろ公立保育園は
ニーズへの対応に柔軟な側面があることを指摘したいのです。

・本書は支援法の具体化に対応するための問題提起
子育て支援法の問題点を書いた文章は多くみられるが、
その法律の下でどのような取り組みをすべきか
という問題提起はまだ見られない。
本書が
そのような議論を
全国でおこすきっかけになることを期待します。
(2月5日記)

保育の規制緩和の影響~保育料の負担増や時間制限も [政策]

<保育料の負担は、収入に応じながら軽くしてほしい>
前回に続き、
「新システム」の実施で心配される点をあげたいと思います。

まずは、保育料の負担がどうなるかです。
「新システム」は保育の規制緩和をすすめるものですが、
そこで位置付けた
「認定こども園」「小規模保育」では、
市町村の関与が弱まり、
保育の利用が「直接契約」となり、
保育料も、
「入園金」「制服代」「特別な保育のための追加徴収」
「習い事などの実費徴収」などの徴収が可能とされ、
保育料負担の増大が心配されています。
さらに、
高すぎる国の保育料水準を軽減するために、
これまで市が独自に負担してきた施策を、
どう継続していくかも重大です。

二つ目は、保育時間がどうなるかです。
親の就労状況で保育時間を制限する
認定制度が導入されたため、
保護者がパートタイム労働か、
フルタイムかなどによって、
短時間、長時間などに区分けされます。
「短時間」と認定されれば
これまで受けていた保育が受けられなくなり、
延長するには
市の支援がない限り実費負担になるとされています。
子どもたちにとっても、
親の経済力で
受けられる保育条件や保育内容が違うなど、
格差が押しつけられることになります。
これは
児童福祉法の
「すべての児童は、ひとしくその生活を保護され、愛護されなければならない」
という理念に逆行することになりかねず、
市の対応が問われてきます。
(1月29日記)

「子育て新システム」の実施は父母の願いに背くおそれ [政策]

*3週分をまとめてアップします。

本市ですすむ
保育所民営化と統廃合、認定こども園制度を
どう考えたらいいのか
どうしたら法改正のもとで
弊害をへらし
保育の充実につなげることができるか
考えてきました。
以下、
私が毎週発行している
通信の転載です。



昨年8月、
国会で「子ども・子育て新システム」関連法が
「社会保障・税一体改革」の一環として可決されました。

保育に対する公的責任を後退させる点や
施設との直接契約、
認定制度の導入などに対し、
父母、保育関係者などから
大きな反対の声と運動がおこり、
一部修正がはかられましたが、
残念ながら抜本的な改善にはなりませんでした。

政府は、
平成27年4月からの本格施行を目標に
実施に向け準備をすすめるとしていますが、
本市での
「幼稚園・保育園(所)適正化に関する検討報告書」は
それを具体化するものです。
市内に3園が適正とする点は
「検討報告書」独自のものですが、
民営化や認定こども園は
「新システム」にそったものです。
「新システム」の実施は
父母の願いに背くのではないかと
心配される点をあげてみたいと思います。

<保育の質にこだわった認可保育所にあずけたい>
現在、
保育所は認可制をとり、
最低基準を満たすだけでなく、
保育所運営が可能な経済的基盤、
社会的信望、不正行為を行う恐れのないことなど、
安定的運営が保障されるよう審査れます。
「新システム」によって、
この設置基準が緩和され、
面積要件の廃止などで、
つめこみ保育が容認されると、
「安心して子どもを預け、仕事を続けたい」という
親の願いが奪われかねません。
保育事業では、
経費の大半は人件費と施設整備費です。
もうけをだすため、
パート保育士が増えて入れ替りが頻繁になれば、
負担がかかるのは子どもたちです。
「認可保育所」「認定こども園」「小規模保育」など
利用できる施設によって、
子どもたちの保育、発達に格差が生まれることが心配されます。
(1月23日記)

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